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デジタル写真

デジタル写真は画像を電子データとして記録するためにCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサといった固体撮像素子を用いる写真のこと。この10年でデジタルの自動露出・自動焦点カメラは一般に広まり、現在ではフィルムカメラよりも売れているようです。デジタルカメラは写真を撮るだけでなく、サウンドやビデオも記録できる場合があります。Webカメラとして使用できるものもあれば、PictBridge規格でプリンタに直接接続できるものもあり、テレビに接続して写真を映し出すことができるものまであります。デジタルカメラはコンピュータと直接接続できるのがほとんどで、写真をコンピュータに転送したり、Webカメラとして使用したりできます。カメラによってはムービーを記録できるものもありますが、容量は限られています。コンピュータに直接接続してムービーをコンピュータのハードディスクやDVDに記録できるものもあるようです。

カラー写真

カラー写真はその名の通り、色の付いた写真のことです。
カラー写真は1800年代にアレクサンドル・エドモン・ベクレルらにより開発が始まりました。初期のカラー実験では像を定着させることができず、また、退色もし易かったそうです。初期の高耐光性のカラー写真は1861年に物理学者のジェームズ・クラーク・マクスウェルによって撮影されました。マクスウェルは3原色のフィルターを一枚づつかけて3回タータンのリボンの写真を撮影し、3原色中1色のフィルターを掛けた3つのスライドプロジェクタで画像を投影してスクリーン上で合成することにより、撮影時の色を再現することに成功しました。ですが、赤色の再現に問題があったため、この試みは1890年代になるまで忘れられていました。

マクスウェルが手法を確立した初期のカラー写真は、それぞれ異なるカラーフィルターレンズを前面に持った3つのカメラを使うものででした。この技法は暗室や画像処理工程に3系統の処理設備を必要とし、カラー用の印画紙がまだなかったため観賞はスライドで見るのに留まり、実用化までにはいかなかったようです。当時は必要な色に対する適当な感度をもつ乳剤が知られておらずカラーフィルムを製造することができなかったため、ロシアの写真家セルゲイ・プロクジン=ゴルスキーは3枚のカラー写真乾板を連続して素早く撮影する技法を開発しました。

1868年にはフランスのルイ・デュコ・デュ・オーロンがカーボンプリントに減法混色を用いることにより初めてカラー写真を紙に定着させることに成功しました。この原理は今でもも印刷技術に用いられています。そして1873年、ドイツの化学者ヘルマン・ヴィルヘルム・フォーゲルによりついに赤と緑に適当な感度を持つ乳剤が開発され、カラーフィルムへの道が開けました。1891年には、ルクセンブルクのガブリエル・リップマンが3色干渉によるカラー写真を開発し、この功績により1908年にノーベル物理学賞を受賞しました。この技術は、現在ではホログラフに応用されています。そして1904年、フランスのリュミエール兄弟によって最初のカラー乾板である「オートクローム」が発明され市場に現れました。これは染色したジャガイモのデンプンで作られたスクリーン板フィルターに基づいたもので、ドイツのアグフアが1916年に染色したアラビアゴムの細粒で作られたフィルターを使用する「アグフア・ファルベン・プラッテン」を発明するまでは市場における唯一のカラー乾板だったそうです。

1930年には、アメリカ合衆国のジョージ・イーストマンは100万ドルの賞金をかけてカラー写真の簡易方法を募集しました。音楽家のレオポルド・D・マンネスとレオポルド・ゴドフスキー・ジュニアは、多層乳剤方式のカラーフィルムを考案し応募してコダックに入社し、同社の研究陣と協力して1935年最初の近代的なカラーフィルムである「コダクローム」を発売しました。日本の最初のカラーフィルムは1940年に現・コニカミノルタホールディングスの小西六写真工業が発表したコダクロームと同方式の「さくら天然色フヰルム」で、富士写真フィルムも「富士発色フィルム」を公表しています。1936年にはアグフアの「アグフアカラーノイ」が追従。アグファカラーノイはIG・ファルベンインドゥストリーにより開発された発色剤を乳剤層に含有させたもので、発色現像が1回で完結されるなどフィルムの処理が大幅に簡略化されていました。コダクロームを除くほとんどの近代的カラーフィルムは、アグフアカラーノイの技術に基づいています。

カラー写真は、スライドプロジェクタで使うための陽画の透過フィルムとして像を撮ることもできることや、陽画の焼き付けを作るためのカラー陰画を作ることもできます。

モノクローム写真/モノクロフィルム

モノクロフィルムは、黒と白の濃淡で表現する写真フィルムのこと。モノクロームとは、もともとはフランス語で「単一の色彩で描かれた絵画」である「単色画」「単彩画」を指す美術用語で、そもそもの意味では必ずしも「黒白」を意味しているわけではありあません。白黒写真のことは、英語では black-and-white, フランス語では noir et blanc と、たんに「黒と白」を意味する語で呼ばれています。

モノクローム写真は、写真に撮られた対象物の色彩を記録するのではなく、写真に生成される画像が単一の色相をもつもののこと。現行の白黒フィルムはパンクロマティックフィルムで、可視光線のすべてを記録します。オルソクロマチックフィルムは、可視光線のうち590ナノメートル未満の波長を持つ光線を記録します。モノクローム写真のなかでも、白黒写真は、カラー写真に比して、微妙かつ現実に対する解釈的な表現で、リアルさに欠けるものであると考えられています。モノクローム画像は、対象物を表現として直接差し出すものではなく、現実から抽象されたもので、灰色の陰影で色彩を表象します。

モノクロ写真は、色彩に頼らずに表現するため、題材をシンプルに伝えることができます。現像や焼き付けが比較的容易なことから、これらの処理を個人で行う愛好者も多いようです。1990年代後半にレトロな感覚が受け、モノクロフィルムが入った使いきりカメラやラー現像処理に対応したAPSフィルムも発売されました。一般にカラーフィルムと比べて保存性や粒子の細かさに優れるとされています。ネガフィルムが多数ですが、モノクロリバーサルフィルムも存在しました。カラーフィルムでは漂白の過程で銀が取り除かれるのに対して、モノクロフィルムでは銀が画像を形成します。これによってカラーフィルムでは得られない粒子感があり、これもモノクロフィルムが根強く支持される理由の一つとなります。銀粒子によるキャリエ効果があり、プリントの出来を大きく左右します。

通常のモノクロフィルムの現像や焼き付けはカラーフィルムとは違う薬品や工程が必要なため、ミニラボ機しか設備していない一般の写真店では処理することができず、リバーサルフィルムの現像と同様大半が取り次ぎ集中現像所で処理されますが、現在はモノクロ現像を行う現像所が減りつつあるようです。このような不便を掛けず手軽にモノクロを楽しむため、カラーネガフィルムと同じ方法で現像処理ができるモノクロフィルムもありますが、カラープリントの仕上げをした際には、完全にニュートラルなグレートーンを得るのは困難であるようです。本来比較的簡単に処理できるはずのモノクロフィルムですが、カラーフィルムが一般化しそれに合わせた設備のみを揃える現像所が増えたために生じた逆転現象です。最近のデジタルラボ機であればモノクロフィルムからカラー用の印画紙へプリントをすることができる場合もあるようです。現在のポリエステルベースのモノクロフィルムは、環境にかかわらずほとんど劣化しない強い耐久力を持つことから、機械的故障から逃れられないデジタル写真より保存性は上であるとする声もあります。